高松高裁判決、原告全面勝訴

愛媛県に避難した10世帯23人が、国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が先月29日、高松高裁で下された。神山隆一裁判長は、一審の松山地裁に続き国と東電の責任を認め、約4600万円の賠償を命じた。その賠償額は「ふるさと喪失慰謝料」を認めるなど、一審の約2700万円から上積みした。

集団訴訟控訴審判決は今回で4件目となり、うち国の責任を認めたのは、昨年9月の仙台高裁、今年2月の東京高裁に続き3件目となった。

神山裁判長は、国は東電に対し長期評価に基づくシミュレーションを指示すれば津波の危険性を認識できたとして、その措置を怠ったことは著しく合理性を欠くとして国の責任を認めた。

 

これほどまでに、明確かつ全面的に国の責任を認めた判決としては、仙台・東京高裁判決をも上回る判断であったと思います。今後の同種裁判にも大変大きな影響を与えそうです。

なお、国および東電は、上告するかについては明言していません。