原賠審 中間指針見直し不要

東京電力福島第一原発事故に伴う賠償指針(中間指針)を作る国原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)は、1日に大熊町などを視察しました。被災地の首長からは処理水海洋放出による新たな被害を懸念し、指針見直しを求める声が上がった。内田貴会長は「既存の…

高松高裁判決、原告全面勝訴

愛媛県に避難した10世帯23人が、国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が先月29日、高松高裁で下された。神山隆一裁判長は、一審の松山地裁に続き国と東電の責任を認め、約4600万円の賠償を命じた。その賠償額は「ふるさと喪失慰謝料」を認めるなど、…

【処理水】IAEAが調査団を派遣

経済産業省は先週9日、国際原子力機関(IAEA)の専門家が12月をめどに福島第一原子力発電所の敷地内にたまる処理水の安全性検証に着手すると発表しました。 海洋放出前の水の状態や放出方法について確認する。IAEAによると放出反対の中国・韓国の科学者も参…

第二陣九州避難者集団訴訟

九州に避難した住民が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟で、第二陣にあたる福岡・長崎の四世帯七人が先週9日、一人あたり330万円の賠償を求めて福岡地裁に提訴しました。 先行訴訟は昨年6月、七世帯二十四人に計約490万円を支払うよう東電に命じた一方で…

神奈川避難者集団訴訟第二陣 提訴

福島第一原発事故で避難した住民らが口と東電に損害賠償を求めた集団訴訟で、神奈川県内の住民ら5世帯16人が今月3日、横浜地裁に提訴しました。請求額は計約1億6千万円です。 第一陣の住民らが2014年までに約54億円の賠償を求めた同種訴訟では、…

8/25付 東電処理水に関するプレスリリース

昨日、東京電力ホールディングス株式会社が処理水の扱いに関するプレス発表をしました。主な内容としては、「全体の検討状況・設備の検討状況・賠償について」の3つが示されましたが、そのうち賠償について触れたいと思います。 資料はパワポ9頁に渡り、概…

処理水放出に伴う風評対策施作が示されました

東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出する方針決定に伴い、政府は20日、情報発信による風評対策をまとめた施作パッケージを正式に決定した。消費者や海外に対する理解促進を目指し、関係閣僚会議を経て今夏中に行動計画に盛り込む。 パッケージは同日、関…

原告・被告ともに控訴

先月30日に福島地裁判決のあった浪江町津島訴訟について、住民ら原告と被告国、被告東電それぞれが昨日12日に控訴した。審理の場は仙台高裁へと移されることとなる。 一審では、国と東電に対して計約10億4000万を住民ら634人に賠償するよう命じたが、故郷の…

集団浪江津島訴訟 国と東電の責任認める

浪江町津島地区に住んでいた住民ら640人が原告となり国と東電を訴えた集団訴訟判決が、先週金曜7月30日に地裁郡山支部で言い渡されました。 判決では、一部棄却された原告6名を除く、634人に対して一人当たり150万円(一部減額された原告もいる)の慰謝料の…

中間指針見直し困難

原子力損害賠償紛争審査会の内田貴会長は30日、原発事故による避難者らが国や東電に損害賠償を求めた集団訴訟の最高裁判決が確定するまで、賠償の基準となる中間指針の見直しは困難との見解を明らかにした。 これまでの全国の集団訴訟判決では、地裁・高裁…

風評賠償の枠組みを示す

福島県知事であり県原子力損害対策協議会の会長でもある内堀氏は、昨日21日、東電や国に対し、処理水放出に係る風評被害について早急に具体的な枠組みを提示することを求める要求書を提出した。それに対して、東電社長の小早川氏は、今年の夏中に枠組みを示…

東電も控訴

今月2日の新潟地裁判決に対し、昨日15日に東電が不服として控訴した。 地裁判決では、東電に原告636人に対し計1億8,375万円の賠償命令が出ている一方で、国の責任については請求を棄却している。 なお、原告らは既に控訴している。

処理水の放出計画申請

原子力規制委員会の更田委員長は、昨日9日の会見で処理水の海洋放出に向けた実施計画の審査について、「8月中旬ぐらいまでに申請してほしい」との考えを述べました。 実際の放出には2年を要するとの見通しがなされているものの、全体工程についてはまだ示…

集団新潟避難者訴訟の判決

原発事故により新潟県に避難した住民ら801人らが、国と東電に対し慰謝料など計約88億5,500万円の損害賠償を求めた訴訟で、昨日2日、新潟地方裁判所は、被告国への請求を棄却し、被告東電には原告636人に計約1億8,375万円の支払いを命じた。 争点となった高…

ADR和解打ち切りのメディア煽動について

通常、何かトラブルがあれば裁判による裁判所の判断を仰ぎますが、車の事故のように多くの紛争が発生するケースでは、裁判外の和解を目的とした仲介手続き(ADR)で解決を図ります。原発事故でもこのADR手続きが採られています。 先月、ADR(原子力損害賠償…

住居確保にかかる費用の賠償について考える

東電が、国によって定められた「中間指針」に則って賠償していることはこれまでお伝えした通りですが、ここでは中間指針の第四次追補で示された生活再建のための賠償である「住居確保賠償」について、どういった賠償であるか説明していきます。 この賠償を簡…

賠償で成金が生まれる理由(2)

前回の記事「賠償で成金が生まれる理由(1)」の続きです。まだご覧になっていない方は、そちらから読んでいただければと思います。 さて、前回の記事では、賠償金を毟り取られ、かつそれが一度の払いで解決しない構造となっていることをお伝えしました。こ…

賠償で成金が生まれる理由(1)

東電からの賠償金で、パチンコ三昧の生活を送ったり、レクサスをキャッシュで購入したりと、仕事もせず悠々自適な生活を送る避難者がいると聞いたことはあるでしょうか。 この記事では、賠償金暮らしをする成金の批判をするものではありませんが、なぜそんな…

処理水を海へ流すとどうなるかを考える

本日、政府がトリチウムなどの放射性物質を含む処理水を海洋放出する方針を固めたとのこと。 この話をするにあたり初めに述べておくと、処理水自体は自然界に存在する放射線濃度以下であり有害なものでは無いと言えます。 さて、キチンとした処理を経て流さ…

中間指針では不十分?

東電の賠償指針は、原子力損害賠償紛争審査会が示す「中間指針」を基本として賠償しております。 その指針を十分に斟酌し、請求書パックという形に落とし込み、多額の賠償金を支払ってきました。 例えば、個人の方であれば、精神的損害・避難費用・不動産・…

あの日から現在、そしてこれから先も…

はじめまして 初めてブログを開設しました。よろしくお願いします。 ここでは、2011年3月11日に発生した東京電力福島第一・第二原子力発電所の事故による損害賠償の情報を発信していくブログです。事故から10年を経過しても、なお継続する現在の状況を私な…